地球市民

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160号

2012年1月1日

地球市民は、「身近な国際交流って何だろう?」を長崎から発信する情報誌です。


出島和蘭商館370年 〜2011年の出島〜
 寄稿 長崎市出島復元整備室 山口 美由紀
中国の絵本を通しての異文化理解
お知らせ


出島和蘭商館370年 〜2011年の出島〜
 寄稿 長崎市出島復元整備室 山口 美由紀

 皆さんは、出島のオランダ商館の始まりの日をご存知でしょうか。
1640年、平戸のオランダ商館長マクシミリアン・ル・メールは、江戸幕府から平戸にあったオランダ商館を破却し、翌年長崎の出島へ移転することを命じられました。商館長一行らは1641年6月24日、船で平戸を離れ、翌日出島に到着、上陸しました。この6月25日をもって、出島におけるオランダ商館の歴史の1頁が開かれました。

 もともと出島は、ポルトガル人を居住させるため、海中を埋め立て人工的に築かれた島でした。ポルトガル人によるキリスト教の布教を禁止しながらも、貿易を継続するため、幕府の命によって長崎の有力な町人25名が出資し、1636年に完成させました。しかし、1639年にポルトガル船の来航が禁止されると、ポルトガル人は出島から追放され、その後1641年に、オランダ商館が平戸から出島に移転。以後、安政の開国に至るまでの218年間にわたり、西洋に開かれた唯一の窓口として、日本の近代化に大きな役割を果たしました。

オレンジディ(2011年4月)
カピタン部屋でのコンサート
「平戸と出島」企画展オープニング
(2011年6月)テープカット
復元された平戸オランダ商館倉庫
 昨年2011年は1641年から370年目の節目の年にあたり、平戸から長崎へのオランダ商館移転を記念して、長崎市では、様々な企画を行いました。

 4月29日、30日には、はじめての試みとして「出島オレンジディ」を開催しました。オランダでは4月30日をオレンジディとし、オレンジの服を着用して女王の誕生日を祝う国民の祝日があります。これにちなみ、出島では29日の昭和の日とあわせ、2日間を「出島オレンジディ」とし、日本とオランダの友好を祝うイベントを開催しました。例えば、出島でもオレンジ色の洋服やグッズを身につけていれば入場料を無料としました。

当日のイベントを東日本大震災復興支援チャリティとし、主旨にご賛同いただいた演奏家の皆さまのご協力を得、たくさんの募金が集まりました。このオレンジディは、本年も4月30日に開催いたします。ぜひ、皆さんお越しください。
また、6月には、長崎へのオランダ商館移転日にあたる25日をかわきりに「FIRANDO平戸とDESIMA出島 つづられた商館の記憶」を開催しました。本展示会は、本市と平戸市の共催事業で、オープニングには両市長によるテープカットをはじめ、平戸市の物産展や平戸市学芸員による記念講演会、横尾中学校吹奏楽部によるマーチング演奏、ミニコンサートなど様々な記念イベントを催しました。

 この企画展は、平戸のオランダ商館開設から長崎への移転、その後の日蘭交流をテーマとし、10月初旬まで出島会場にて、その後11月12日から平戸オランダ商館1639年築造倉庫を会場として、それぞれ開催されました。平戸オランダ商館1639年築造倉庫は、海外貿易港・平戸の歴史と文化を見聞する新たな施設として復元され、2011年9月にオープンし、現在も多くの来場者で賑わっています。

 現在、出島では19世紀初頭の建造物の復元を行っていますが、2011年は370年にちなみ、出島が築造されオランダ商館が開設された17世紀にスポットをあてた企画に取り組みました。当時日本は、戦国の世から江戸幕府の体制が確立する激動の時代にあたり、対外交流もこのような時代の流れに翻弄されました。まさに出島の原点とも言うべき時代を振り返ることができ、大変意義深い1年であったと思います。

 さて、2012年秋、長崎県では全国から和牛の生産者が集まる一大イベントがあります。出島は江戸時代の日本で唯一、牛肉を食べる文化が定着していた場所です。今年はおいしいと評判の長崎市内産黒毛和牛「出島ばらいろ」とのコラボレーション企画など、食のイベントを予定しています。ぜひ、史跡と食を楽しみに出島にご来場ください。


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中国の絵本を通しての異文化理解
寄稿:溝上慶子  中国の絵本を楽しむ会 会長
 
 台湾出身の堀川玉容さんから、絵本「彩絵本中国民間故事」の紹介を受けました。

 その「彩絵本中国民間故事」は中国の画家たちが中国56の民族の民話を描いており、それぞれを異なる画家が描いています。私が一番好きな画家は白族の「蝴蝶泉」の?禾です。その他の絵も大変素晴らしいものでした。そこで、個人で愉しむには勿体なく、この本を翻訳して皆に知ってもらいたいと、長崎県立図書館にリクエストし、購入して頂きました。そして1997年8月、「中国の絵本を楽しむ会」を立ち上げました。

 1998年3月から2005年3月まで、長崎県立図書館で翻訳を行いました。現在、訳文は絵本に挟んでありますので、興味を持たれた方はご覧ください。

 その後、友人で西安出身の高芳さんより「中国経典民間故事」の本の紹介がありました。この本の翻訳を、毎月第3木曜日10時〜12時に長与町図書館で実施しています。

 前回の例会では、この会の知恵袋である岸田周三さんが、「中国経典民間故事」第1巻の「神奇的九色鹿」とほぼ同じ話が、「宇治拾遺物語」第7話「5色の鹿の事」にあったと報告してきてくれました。会の日本語編集担当である高田安助さん、高田聡美さんとそのことについて話し合いました。皆が一番印象に残ったのはラストの場面で、「神奇的九色鹿」は悪人が不慮の事故で命を落とすが、「5色の鹿の事」は悪人が大王に殺されてしまう、という部分でした。このような異文化による違いがあるので、翻訳はやめられない、という結論で例会が終わりました。

「蝴蝶泉」

愛の泉は、二人の若い心を沸き立たせました
「九色鹿」

悪人は九色鹿の助けに感謝しました
会のことをもっと知りたい方は、ホームページ「中国の絵本を楽しむ会」を参照して頂ければ幸いです。

    URL  http://www6.cncm.ne.jp/~m-keiko/


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お知らせ

               

                長崎ランタンフェスティバル

                   長崎市内中心部が約1万5千個にも及ぶ極彩色のランタンで彩られます。
                   中国色豊かなイベントも繰り広げられます。


                期  間:平成24年1月23日(月)〜2月6日(月)

                場  所:
湊公園・長崎新地中華街など

                問合せ:
長崎ランタンフェスティバル実行委員会  Tel:095-822-8223



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