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第18回文学講座(H24.3.24)

題目 「遠藤文学――エクリチュールへの執念」
講師 長濵拓磨氏(京都外国語大学)

 平成24年3月24日(土)、京都外国語大学の長濵拓磨先生をお迎えして第18回文学講座を催しました。

 題目は「遠藤文学――エクリチュールへの執念」でした。当日はA4用紙10枚にも及ぶ配布資料に遠藤作品における「日記」や「手記」や「書簡」が使用されている場面を引用してくださり、ご紹介くださいました。

 取り扱われた作品は、「青い小さな葡萄」「フランス・カトリック文学展望」「神々と神と」「アデンまで」「白い人」「コウリッジ館」「」黄色い人」「海と毒薬」「パロディ」「月光のドミナ」「おバカさん」「従軍司祭」「わたしが・棄てた・女」『沈黙』『深い河』と多岐に亘りましたが、それぞれの作品を概略からお話くださったので、これを機に作品を再読してみたいと思われた方もおられたことかと思います。

 先生からは、このように遠藤作品に多用される「日記・手記・書簡」の意味を、今後は重要視していくべきなのではないかとの問題提起がなされました。